こんなに泣けるインターンはなかった「学つく2019」レポート ―第3部 チーム統一期編―
- Category : インターンシップ
- 2019.09.21
こんにちは。
おもてなし係の山中です。
さて、学つく準備期間のブログをアップしてきましたが、今回はリハーサル、そしていよいよ挙式当日についてレポートさせていただきます。
学生11名が二週間の紆余曲折を経て、1つのウェディングチームになっていったチーム統一期。当日は一体どのような結婚式となっていったのか。
いよいよ「学つく2019」チームメンバーが駆け抜けた二週間のクライマックスを迎えます。
【学つくレポート ―チーム統一期―】
9月2日、本番前日は実際に萬屋本店の挙式会場を貸し切ってのリハーサルを行いました。
プランニングシートを練り、内容は全員がしっかり頭に入っている状態。
でも実際に新郎新婦役を用意しシュミレーションをしてみるとすぐに、紙の上でプランをしていること、それを実際に実現させることには、大きな差があることに気付きます。
「思っていた感じと違う!」「そこまで考えていなかった…」そんな課題が次々と出てきました。
例えば、実際に会場で司会者がマイクで練習してみると、用意していた台本の言葉では、聞いているゲストの目線に立つと分かり辛い内容になっていたことに気付きます。
ただの説明文ではなく、ゲストの胸を打つような言葉になるよう、急ピッチで文章を作り変えていく作業を始めていきます。
それに合わせ、司会者を務めるゆうきともろびーは、表情や声色、ボリュームや読む時のスピードなど、納得のいくまで繰り返し練習を重ねました。
また、新郎様がお好きだというMichael BubleのBGM。みんなで何曲も聞いた中から選んだ曲ですが、それでも実際に会場で使ってみると、そのシーンの一番盛り上げたい部分に曲のピークを持っていくことに苦戦を強いられます。盛り上部分を良いシーンに合わせるには、緻密に計算することが必要だということに気付き、秒単位でタイミングを合わせられるよう調整を行います。
他にも、実際のお衣装を準備し、新郎新婦様の立ち姿がどのようにしたら美しく見えるかを考えアテンダントのシュミレーション。
演出で必要な備品の買い出しや、当日のゲスト誘導の確認、新郎新婦様がメイクやお着換えを行うお部屋のセッティング、中庭のお掃除、インカムを使った連携プレー、BGMの編集など…行うべきことは盛り沢山。
この時のみんなはとにかくがむしゃら。
「分からない」なんて言っている暇もなく、なんとか明日に間に合わせるため、必死でチャレンジをしていました。
それぞれが自分の役割を持ち、自走し始めている11名。
リーダーとしてまとめられないと焦っていたまがりんも、メンバー同士が関係性を構築できるよう、みんなが行っていた仕事の内容を把握し、そのことを共有できるようメンバーへ発信していきます。
そんなみんなの真剣な姿に心打たれたDaiyuメンバーも、学生さんへ応援の気持ちを込め、差し入れをします。
この時の学つくチームメンバーの、目標へとまっしぐらに進んでいくパワーには、周囲の心を動かす力がありました。
共通のゴールに向かい、チームが一致団結している姿。
こうして、挙式の前日は一日があっという間に過ぎ去っていきました。
そして、いよいよ9月3日。
嘉数夫妻の結婚式当日がやってきました。
修人さん、優子さん、そして真歩(まある)ちゃん、十和(とうわ)くんを暖簾前でお出迎えします。
そこから、新郎新婦様はすぐにヘアメイクへと入ります。
その間、二人の大切なお子様をゆずとてらはるがお預かりしていました。
新郎新婦様が、お子様の心配をなさらずにご自身の挙式の時間に心を集中できるようにと願い、ゆずとてらはるもお子様ケアという大切な役割を務めます。
その間、着々とお仕度が進んでいく新郎新婦様。
お母さんのいつもと違う姿をじっと見つめる真歩ちゃん。
そして、学生さんたちから新郎新婦様へリハーサルの説明を行います。
リハーサルが終わりいよいよ、ゲストの皆さんもやってきました。
新郎新婦様は、挙式スタートの10分前。
それぞれ別々の個室に入っていただきました。
ここで、学生さんたちがプランニングしたのは、ビデオ通話で行う「挨拶の儀」の時間。
「産んでくれてありがとう。育ててくれてありがとう。」
身支度を整え、ゲストもスタッフもいない親子水入らずの空間でご両親へ感謝の気持ちを伝えてほしい。
Daiyuの結婚式で大切にしている挨拶の儀の時間。
お二人のご両親は遠い故郷の沖縄に住んでいらっしゃり、お仕事の関係でどうしてもこの日に来ることが叶わなかったのですが、学生さんたちはそれでも、なんとかお二人の姿を一番にご両親に見てもらえる姿はないかと試行錯誤し、ビデオ通話を行わせていただけるよう、ご両親にお願いをしていたのです。
この時間は私たちスタッフも席を外させていただくので、どんな内容をお話しになったのか、それはご本人達にしか分かりません。
でも、電話が繋がった瞬間、携帯電話の画面越しでも、お二人のご両親はとても嬉しそうにされていたこと。
「もう見ることはないと半ば諦めていた娘の花嫁姿を見させてくれてありがとう」
ご両親からそんなお言葉をいただけた学生さんたちも目頭が熱くなります。
そして、この挨拶の儀の時間を終えると、その通話を繋げたまま、ご両親に挙式も中継で見ていただけるよう、急いで挙式会場へセッティングをし直しました。
ビデオ通話で行う挙式の中継は萬屋本店では初めてのこと。
ここも学生さんたちにとって、お二人のために拘ったポイントでした。
全体統括であるまがりんが、覚悟を決めて、「スタート」の合図出しを行いました。
音楽のスタートと共に、開式の辞をお話しさせていただくのは、もろびー。
自分の声にコンプレックスがあり、司会練習では発声練習から始めていたもろびーは、実は笑顔でいることや人前に立つことが得意ではありませんでした。
でも、メンバーに「もろびーなら出来る!司会をやってみよう!」と言ってもらえた、その任せてもらった期待に応えたいと強く思っていました。
緊張し震えそうになる自分を落ち着けるため深呼吸をし、話し始めたもろびーの一言目。
それは、本当に堂々とした、素敵な挨拶の言葉でした。
そして、いよいよ新郎新婦様の入場シーン
若くしてお子さんを生み、そこからはずっと自分のことよりお子様を第一にしてきた優子さん。結婚式の準備も、特に着たいものも希望もなかった。
でも、そんな優子さんに似合うものをと修人さんが選んだ赤の引き振袖に、白無垢を合わせた花嫁姿。
そんな衣装に身を包み、幸せそうに入場される姿を優子さんのご友人も見守ります。
お二人が揃ったところで、ここからは学つくメンバーからのサプライズプレゼント。
ご両親からお二人のために内緒でお手紙をいただいておりました。
「修人さんと築いていく家庭は温かく、思いやりに満ちた明るく楽しい家庭でしょう。真歩ちゃん、十和ちゃんの事には両目を開けて、修人さんには片目を閉じて良い所を見つめ困難も二人で力を合わせて乗り越えるよう幸せな家庭を、修人さんに寄り添ってつくってください。」
「いろんな仕事を経験して今は自分の好きな仕事を頑張っている修人。名前の通り優しくて、しっかり者の優子さんは、まだ若いのに他県で二人の子育てを頑張って、家計をやりくりしてきたと思います。これからも家族四人でしっかりと仲良く楽しい家庭を築いていってください。そして何でもない日常の出来事が幸せだと感じてほしいです。」
それぞれ、抜粋させていただきましたが、このお手紙の内容は、ゆうきももろびーもご両親の気持ちになりきって伝えられるよう、何度も何度も朗読を練習したポイントでした。
二人の声色とご両親のメッセージがマッチして、胸を打つシーンとなりました。
優子さんは思わず涙を流されていました。
そして、ご両親からの祝福の言葉を胸に、修人さん優子さんは夫婦の誓いの言葉を読み上げます。
改めて、夫婦としての決意をゲストの皆様の前で誓う時間、そして指輪交換を行いました。
リングガール、リングボーイはお子様二人に務めてもらい、会場が温かな空気に包まれます。
そして、ここで今度は修人さんから優子さんへのサプライズ。
家族4人の絵のプレゼント贈呈がありました。
実は修人さんから優子さんへのプロポーズは、当時二人と真歩ちゃんの三人の家族の絵のプレゼントだったというエピソードを聞き、十和君も生まれ、四人となった家族写真をもう一度渡してもらうことにしたのです。
そして、この結婚式を思い出すたびに、家族四人の絆を深められるようにという願いを込め、「タイムカプセル」という時間をつくり、お子様二人が書いてくださった絵を宝物箱へ入れて鍵をかけます。
嘉数家の四人。手をつなぎ、みんなで退場。
このシーンにはご家族がいつもみんなで聞いていらっしゃるというMichael Bubleのhaven’t met you yet というBGMを使用し、未来へ向かって四人が明るく、強く、豊かな人生を歩んでいけるようなシーンを創りました。
挙式が終わった後は、白無垢をかけかえ、引き振袖にお色直しをして、ゲストを送賓の時間。
そして、この結婚式を創り上げた学生さんへ、嘉数夫妻からメッセージをいただくことができました。
【嘉数夫妻のために絶対に良い一日を創る】その一心でここまで走ってきた11名。
「今日という一日を創ってくれてありがとう」という言葉に、思わず涙が溢れ出します。
そして、学生から感謝のお手紙を新郎新婦様に渡すと、なんと真歩ちゃんが11名全員に用意してくれた手作りのアイロンビーズのプレゼントをしてくれました。
そして、新郎新婦様をお見送りした後の萬屋本店。
学生たち、私たちDaiyu社員のみになり、全員が今回のメンバーに感謝の気持ちとエールを伝え合う、そんな時間を取りました。
「仲間と共に悩み、苦しみ、目の前にある課題を解決し、何かを成し遂げる楽しさ、チームウェディングの素晴らしさを感じました。」
「かけがえのない経験、かけがえのない仲間との出会えたこと。一生忘れられません。」
「Daiyuの社員さんからは時には厳しい言葉をもらうこともありました。でも、私たちに真剣に向き合い、恐れずに届けてくれたこと、こんな大人はDaiyuの社員さんくらいしかいないと思います。」
「一生懸命やりきったことで、自分も大きなものを得れました。」
みんなが終わって書いてくれたアンケートやメールにはこんなことが書かれていました。
学つくを通して伝えたかったこと。
それは自分の可能性、そして周りの人の可能性を信じ、それを拓いていくことの大切さ。
誰かの幸せをその人以上に願い
同じ熱量でそこに向かうことのできる仲間。
その仲間との信頼と絆は
自分自身の人生も豊かにしてくれるということ。
私は、インターンを通した学生さんたちの人生が、この経験を通し、更に強くなることを心から願っています。
【前編】