《Daiyuノウハウ①》 自社ホームページを活用したマーケティング編
- Category : Daiyuノウハウ
- 2021.04.28
こんにちは。
株式会社Daiyuの採用担当、山中です。
私事ですが、この会社に転職し、新卒採用に携わり3年目を迎えました。
有難いことに、今までインターンや会社説明会を開催したことで、たくさんの学生さんとの出会いがありました。
そんな中で、ふと、今までもらったDaiyuに対しての感想で一番多かったのは何だろう?と振り返ってみると、「こんな会社、初めてです」という言葉だったのではないかなと思います。
改めて、Daiyuが大切にしている価値観の中に
【常識や慣習に捉われず、本質を追求する】といった考え方があります。
《結婚式も「何のためにやるのか」と本質を追求しています。》
一体どういうことか?というと、それは私たちが何か大切なことを選択するとき、
「普通そうだから」
「ウェディング業界ではスタンダードだから」
「今はこれが流行っているから」
ということを判断軸にはしないということです。
まずは、どんな事業も取り組みも「何を目的に行うのか?」を考える。
そして、自分達が目にしたこと、信じていることの「感性」を頼りにする。
その結果、Daiyuとしては「ごく自然」だと思う選択であっても、世の中から見た時には「常識とは異なる」選択をしている場合があります。
まさに、こうして生まれている他社との違いが「Daiyuの独自性・独自文化」です。
このブログでは、そんなDaiyuが13年の歴史の中で築いてきた独自のノウハウを紐解き、ご紹介していきます。
仕事は、上から言われたことをやるよりも、自分で考える方がよっぽど楽しい。
そして会社も、他社との比較競争に時間を使うより、お客様や世の中に目を向け、喜んでいただけることを考える方がずっと良い。
そんなことが今後のインタビューから伝わったら嬉しいです。
― 自社HPを活用したマーケティングのノウハウ ―
さて、早速ですがDaiyuノウハウ第一弾は《自社HPを活用したマーケティング》についてお届けします。
今、世の中で結婚するカップルが「どこで式を挙げようか」と検討しようと思うと、様々な情報収集源があります。
例えば、「ゼクシィ」を筆頭とする総合案内ポータルサイト、雑誌、口コミHP、SNSなど。
まずはお客様に自分たちの結婚式場を知っていただくため、どの企業も広告・マーケティング戦略を工夫をしていると思います。
そんな中、Daiyuが運営している会場「萬屋本店」は、ホームページ、instagram、ブログを活用した「自社集客」が強いことで業界から注目され、取材依頼を受けました。
《自社集客が強いと注目いただいた萬屋本店》
これは、広告費をかけて宣伝をしなくても、自社HPやSNSでしっかりと会場の価値を届けることができ、その世界観やコンセプトに共感したお客様の集客を叶えられていることをご評価いただいたのだと考えています。
このノウハウは本来は企業秘密にしておきたい部分でもありますが、少しでも他社様のお役に立つことや、これからウェディングを目指す方へ有益な情報となればと思い、公開することを決めました。
ここからは具体的な内容を弊社取締役 鈴木のインタビュー形式にて掲載いたします。
《Daiyu取締役 事業責任者 鈴木樹陽太》
お客様の66%は自社ホームページから!
突き詰めたのは、萬屋本店らしさの表現、
そして実際の結婚式のクオリティに向き合い続けること。
―――萬屋本店にご見学に来るお客様は「HPをよく読んできました」と仰られる方が多いと伺っています。
Daiyuが自社HPに力を入れてきたのは、どういった背景がありますか?
萬屋本店は、2016年のグランドオープン時からホームページを重視してきました。
当時から競合との競争は激しく、媒体での集客を図ろうとすると、他会場よりも高いお金をかけ、広告の枠を多く購入し、目立つ方法をとらないといけない。
また、媒体では体裁が決まっているため、どうしても会場の華やかさや豪華さなどの写真とスペックで勝負をしないといけません。
その不毛とも言えるフィールドで私たちは戦いたくなかったため、自分たちの会場の世界観やコンセプトである「大正ロマン」「それは美しいもてなしが許された場所」「調和してこそ美」をしっかりと表現できる自社HPに力を入れてきました。
この考え方は、今でも変わっていません。
「広告戦略によって成果が出ているか」よりも「お客様にお伝えしたい萬屋本店らしさを表現できているか」の方が私たちにとっては重要です。
そして集客戦略以上に、突き詰めたのは、萬屋本店で一番大切にしている結婚式の考え方である「結婚式は人生の通過儀礼であり、一生のための一日。」という考え方の発信と、実際に萬屋本店で結婚式を挙げていただいた方にこのことがお届け出来ているかということに心血を注ぐことでした。
自分達が発信していることはお客様への約束事なので、その期待を下回ることは決してあってはいけないと思っています。
結婚式を挙げていただくことの意味とそのクオリティに向き合い、社内メンバーだけでなく、パートナーさんにも尽力していただきました。
萬屋本店進化によるHPリニューアル
「リアリティ」と
「大切にしたい考えを細部まで言葉で表現すること」
―――そんな、オープン当初から力を入れてきた萬屋本店のHPですが、昨年10月に4年ぶりのリニューアルを行いました。このリニューアルは社内でも盛り上がりましたが、何故、リニューアルをしようと思ったのでしょうか?
グランドオープンから4年間経ち、感動のドラマが数々起こり、お客様との関係性が深まり、それに伴い私たちの信念も強くなっていることを感じました。そのことがホームページでお客様に伝わっていないことを感じ、しっかり表現するためにリニューアルをすることに決めました。
もともと2020年春にリニューアルを予定していたのですが、「萬屋本店として何をどのように発信するのか」を社内で検討を重ねていたら想定よりも時間がかかりました。
その代わり、5年後、10年後にも通用するホームページを目指せたと思います。
―――時間がかかったのはどんな点だったのでしょうか?
何度も何度も検討したことは、「萬屋本店の価値をどこに感じていただき、何で勝負するのか」という点です。
以前はスペックやハード面などのビジュアル面に価値を見出し発信しているところが人気会場でした。
それがここ10年で大きく変化し、スペックやハード面ではなく、コンセプトやストーリーを重視している会場が人気を博しているのを感じました。
萬屋本店もこれまではコンセプトを全面に打ち出し、ここに価値を感じていただけていたと思います。
しかし今はコンセプトやストーリーは多くの会場様で素晴らしいメッセージを届けられていて、このフィールドでは埋もれてしまい萬屋本店の価値は伝えきれないという答えに行きつきました。
次の段階にいきたいと思ったんです。
そして注力したのが、会場でどんなことが実際に起きているのかを誠実に伝える「リアリティ」と、「大切にしたい考えを細部まで言葉で表現すること」の2点です。
結婚式に対する考え方だけでなく、ウェディングアイテム一つ一つのこだわり、挙式の意味合いや披露宴の意味合いをどのように考えているのかを言葉で表現していったら、HPの文字数はかなり多くなりました。
それでもあえて「言葉」に注力したのは、萬屋本店で結婚式を挙げてくださった方々が、この私たちの考え方や想いに強く共感してくださっているからです。打合せを通してこれらを知っていただくのではなく、会場を選ぶ前から知っていただけたらと考えました。
この価値をしっかりお届けするには、やはり情報量に制限がなく体裁が固定化されていない自社集客しかなく、萬屋本店の独自性をしっかり表現できたと思っています。
―――リニューアル後、どんな変化が起こりましたか?
お客様が何をきっかけに萬屋本店を知ってくださったのかという認知経路比率は、もともと自社HPからという人は52%を占めていましたが、リニューアル後、66%までUPしました。
他会場さんでは、反対に媒体広告が70%というお話しも聞くので、比較すると自社集客の比率はかなり高いと思います。
また、リニューアルしたことでHPからのお問い合わせや、ブログのPV数も今までの倍以上となりました。
ホームページを見る人の3分の1はブログからの流入なのですが、リニューアルによってブログの読みやすさを工夫したことで更にPVが上昇しました。
スタッフがお客様の幸せを願い、
人生を一緒に生きていくスタンス。
そのリアルな気持ちを書くことに意味がある。
―――萬屋本店のブログは現場スタッフが書いていますね。他社では広報部の方や限られた人だけが書いているところも多いと聞きます。こうして現場スタッフが書くのは「手がかかる」方法でもあると思うのですが、こだわっている理由を教えてください
ここも「リアリティ」だと思っています。
自分たちの言葉で、自分たちが大切だと思うことを伝える。
文章を読めば、それを書いた人の姿勢や思いがストレートに伝わります。
お客様はそれが外部のライターが書いているのか、広報部が書いているのかすぐに見破る目をお持ちです。
ここなら安心して信頼して任せられると思っていただくには、自分たちの言葉で伝えることが一番だと考えています。
(感動レポートより)
お客様の実際の結婚式についてお伝えする「感動レポート」も、多くの式場さんはお客様の感想をメインに掲載していらっしゃいますが、萬屋本店の感動レポートは「私たちがどのようなプランニングをしたか」をお伝えする場だと考えています。
プランナーがどのようなスタンスでどのようにお客様と関わっているのかを見ていただくことが目的です。
どういう背景があってこのようなプランニングをしたのか、どうゆうシーンを作りたかったのか、プランナーがレポートを書き、最後にお客様インタビューを掲載する形にしています。
感動レポートのなかで「その後の歩み」というコンテンツも掲載しているのですが、これも「リアリティ」を表現する一つです。
(感動レポート「その後の歩み」より)
萬屋本店では、今日も結婚式後のお客様が来てくださっていたり、七五三やお食い初めで使っていただいたりと、「家族の成長と共に歩む場所」として結婚式後も自然と足を運んでくださっています。
私たちは結婚式を、お客様の人生を更に豊かにしていただくための「一生のための、一日」だと考えお手伝いしています。
だから結婚式を挙げた後も、お二人が仲睦まじく記念日を迎えられている様子、お子様が誕生されご家族が増えていくこと、そうやってご家族が成長されていく姿を見て、お客様と一緒に人生を歩んでいきたいのです。
そして有難いことに、お客様も記念日や節目ごとに、スタッフに姿を見せたい、会いに来たいと思ってくださるから、このようなことが日常的に起こっているのだと思います。
そんなお客様と萬屋本店との関係の在り方を掲載しました。
―――普段から忙しい現場スタッフに対して、ブログやレポートを書く意味をどう伝えていますか?
ブログについては、それが萬屋本店の生命線だと伝えています。
感動レポートは、掲載できるお客様の組数がどうしても限られるので、「感動レポートに掲載できる萬屋本店を代表する結婚式をつくりたい」ということがスタッフのモチベーションになっています。
何より励みになっているのが、担当しているお客様から、〇〇さんブログ見ました。すごく感動しました。とリアルにお言葉をいただけることです。
自分の書いたものが本当に意味があるのか、そんな悩みを持つスタッフは多いと思います。
実際に届いていることが分かると、何よりの励みになるのだと思います。
《取締役自らがブログ勉強会も行い、自社発信の意義を社内に伝えている》
いかに集客するか、ヒットさせるかではない。
どんな信念を持っているかを表現すること。
―――萬屋本店はInstagramも、フォロワーも27,000人(21年3月現在)と多くの方にご覧いただいていますね。こちらはどのような工夫をしているのですか?
Instagramの発信において重きを置いているのは、萬屋本店の「大正ロマン」らしいスタイリングについて、全国の結婚式を控えた方に参考になる情報をお届けすることです。
会場の宣伝をするよりも、萬屋本店にいらっしゃるのが難しい遠方の方にも参考にしていただけるスタイリングの情報をお伝えする。
この方針を決めたときから、フォロワー数が一気に伸びました。
というのも、スタイリングについて発信するようになったきっかけは、「萬屋本店のスタイリングがいい」「遠方のお客様が、萬屋本店のスタイリングを勉強して近くの式場さんに提案されている」というお客様のお声をいただいたからなんです。
(萬屋本店Instagramより)
今回のHPリニューアルにあたっても、Instagramは全国のプレ花嫁の方々へスタイリングの参考事例を提供、HPはそのスタイリングがどのようにして生まれたのか、スタイリングのポイントや他の事例などを記載し、より深く情報をお伝えするといったように目的を分けました。
HP、instagram、どちらの媒体の良さも活かし合い、連動性を強化していることも、自社集客が強い要因の一つです。
―――今回のHPリニューアルを経て、数値以外にも効果を感じた部分はありますか?
このコロナ禍で結婚式を開催するか悩んでいる方が多くいらっしゃいますが、メンバーから話を聞くと、萬屋本店にお問合せいただく方は、結婚式を挙げることの意義を強くお持ちの方が多いように感じます。
私たちの考えや安全対策に対しても信頼を寄せてくださる方が増えたのではないかと思っています。
この経験を通して思う事は、美しく加工された言葉や加工された写真でいかにして集客するか、ヒットさせるかを目的にしたマーケティングでは、ここまでの信頼関係は構築できなかったと思います。
実際に行われている結婚式の価値を高めることを全員が全力で取り組み、その価値をお客様に届けたいと考えたことがよかったと思います。
これからもお客様が惹かれるものはなにか?を考えるのではなく、私たちが大切にしている「一生のための一日」となる結婚式の価値観や在り方をお伝えしていきます。
そして、目先の手法に囚われることなく、お客様の結婚式をお客様以上に大切に考え、人生の通過儀礼となる結婚式を追求していきます。